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お知らせ

2018.01.31

1/29(月)『経営学序論』第13回目は模擬株主総会を開催しました

 『経営学序論』第13回目はビジネス・ゲームの結果に基づき、模擬株主総会を開催しました。

 株主総会はなぜ開く必要があるかについては、そもそもは会社の「所有」と「経営」の分離という議論に端を発しています。ただし、中小企業の場合には、社長が会社の株式の多くを保有していますので、基本的に「所有」と「経営」の分離は起きませんが、欧米の企業や日本でも大企業では、その分離は進んでいます。

法的には会社は株主のものです。経営者は株主から委託を受けて会社経営を行っていますので、株主に対し毎年度終了後に1年間の事業活動の結果を報告する必要があります。このことを説明責任(accountability)と言いますが、もともとは会計(account)に由来するものです。   

会社は会計処理を通して財務諸表(貸借対照表、損益計算書)を作成し、1年間の業績(売上、利益)と年度末時点での財務内容(資産、負債、純資産)を明らかにします。株主総会はその会社の所有者に対し、当該年度の事業報告に加え、今後の経営方針と事業計画を説明し、1年度の儲けである剰余金の処分案を承認してもらう必要があるのです。剰余金は税引後の利益で株主配当、自己株式取得、役員賞与、別途積立金など会社として自由に使えるお金になるので経営者としての手腕が最も問われることになります。また、株主との利害がもっとも絡むことになるので、剰余金処分案は経営者が最も気を遣うところですね。

株主総会の機能として他に、企業統治(corporate governance)がありますが、この点は別の機会に説明したいと思います。

さて、ビジネス・ゲームでA社は第1期目に国内富裕層向けに高級婦人服を中心に順調な立ち上がりを見せましたが、2期目に国内市場での高級婦人服の市場が低調になったものの、海外市場を開拓し売上・利益ともに堅調な推移を維持した。しかし、3期目に国内から海外へのシフトを大幅に加速させたものの、急激な円高により為替差損が発生し、売上・利益ともに大幅な減少に転じました。

しかし、1期~2期と順調だったため3期を通じた剰余金は11百万円を計上した。事業概要説明の後、配当金を300万円、役員賞与0の処分案が示され、株主の一部からは「退職金を全てつぎ込んだのだから、もう少し配当を増やせないか」などの意見が出されたものの最終的には承認された。

模擬の株主総会を通じて受講生には説明責任を果たすためには、日ごろの経営の質を上げることを学んだ。

業績が良いのは当然ながら、その経営が企業の社会的責任や共有価値、SDGsなどを考慮し市場に評価されることが重要であることを加えました。