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お知らせ

2018.06.15

6/13(水)第10回「地域中小企業講座」を開催しました

 地域中小企業講座』第10回目は6月13日(水)に、東レ・カーボンマジック株式会社代表取締役社長の奥明栄氏をお招きして開催しました。

 同社は炭素繊維複合材料の成型加工において、他の追随を許さない技術力・組織力(持続的競争優位)のある企業です。同社の前身である、株式会社童夢カーボンマジックはレーシングカーの開発で世界としのぎを削り、炭素繊維複合材料の成型加工技術の多くを蓄積しました。その開発設計をリードし中心的役割を果たしてきたのが奥社長でした。同社はさらに、炭素繊維を多くの分野で活用すべく、2013年にM&Aにより東レの傘下となり、東レは素材生産、検査、分析、品質管理を、同社は開発・設計、製造を担い、東レグループ内で当該製品のサプライチェーンが構築されました。

 同社に持ち込まれたプロジェクトは100社、120プロジェクトに及ぶという。それも、自動車や航空機、医療、ロボット、競技用義肢、競技用車椅子など強度と軽量化が求められる様々な製品に及ぶ。

 素材としての炭素繊維生産の世界シェアは東レ(40%)を筆頭に、日本勢は世界シェアの60%を占めているものの、加工は5%ほどでヨーロッパ勢に遅れをとっているとの話がありました。しかし、日本の製造業はこのように高度の加工技術を要し、付加価値の高い分野で競争優位にあることが必要なのではないかと思えました。

 極限までに研ぎ澄まされた成型技術があるからこそ未来が広がる。社長のまなざしの先には空飛ぶ車「Sky Car」の具体的な設計図が見えているようです。

 講義では、「開発の実際は『性能やコストなどとの最適な妥協点を操るプロセス』である」など、現場を知り尽くしている奥社長だからこその説得力ある話がありました。

 それともう一つ印象に残ったのは、同社プロジェクトが「ガートナー先端技術ハイプサイクル」のステージの何処に位置するのか、その位置を示した上で、「我々の仕事はこのポジションを右にシフトすることだ」との説明があった。同社の発展には今後期待が膨らみます。

 講義終了後も社長を囲んでの質疑と意見交換は続き、とても充実した時間を過ごすことができました。

なお、講義には入社3年目の伏木さん(工学部院)、1年目の谷本さん(工学部)も参加していただき、受講生に製品の説明をしていただきました。

また、今回は、COC+参加大学「成安造形大学」のプロダクトデザインコースの学生4名も受講し、積極的に質疑・意見交換にも参加していただきました。