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お知らせ

2019.05.29

5/22(水)第6回「地域企業講座」を開催しました

 『地域企業講座』第6回目は炭素繊維複合材料(カーボンコンポジット)加工技術のエキスパートである東レ・カーボンマジック株式会社の奥明栄社長をお招きし、製品開発にかける思いや夢を語っていただいた。

 奥社長は大学卒業と同時に株式会社童夢(京都)に就職し、レーシングカーの開発・製造を行っていた。その後、レーシングカーで培ったカーボンコンポジットの加工技術を転用する目的で2001年に童夢カーボンマジック株式会社を設立し社長に就任した。
炭素繊維の大手メーカーである東レとの統合による相乗効果は大きいとして、東レ100%出資子会社になった。炭素繊維の原料メーカーと加工技術を強みとする同社の連携により、現在では数多くの企業からカーボンコンポジット製品の開発や試作、製品化を受託している。
カバーする分野は自動車、航空機、産業用機械、医療、スポーツなど、多くの分野に拡がっている。軽くて丈夫な炭素繊維の可能性は限りない。
「アルミニウムより軽く、鉄より強い」と言われるカーボンコンポジットは軽量化することでコスト削減に繋がり、また、機能強化にも繋がるあらゆる課題を解決するツールとしては強力である。しかし、金属材料との比較においては製造コストが高いというデメリットがある。複雑な形状の加工は機械化が難しく、プリプレグの積層など手作業が多いからだ。ガートナーハイプサイクルで言えば、カーボンコンポジットは幻滅期を脱し、啓蒙段階にあるとの説明があった。簡単には金属材料の代替品として置き換えられない事情になっているものの、同社の業績が急伸している点を見ても、カーボンコンポジットの用途が拡大していることは間違いない。
これから、自動車や航空機産業の技術は宇宙空間に広がっていくことになるが、同社の技術は無くてはならないものになる。ドローンや空飛ぶ自動車など想像するだけでもわくわくする。
講義の後も受講生との質疑は絶えない。

※プリプレグ(炭素繊維に着剤材、硬化剤などの樹脂を含ませ加熱して半硬化状にした強化プラスチック成型材料)