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お知らせ

2019.06.24

6/19(水)第10回「地域企業講座」を開催しました

 『地域企業講座』第10回目を6月19日に開催しました。
今回は新生化学工業株式会社代表取締役社長の宮田陽一さんにご登壇いただきました。
 宮田さんは本日の講義について、会社のことや経営に関することだけではなく、受講生がなかなか知りえない社会情勢や経済情勢などの話もしたいとの希望がありました。
 同社は1963年創業で精密プラスチックの成型加工のエキスパートとして、存在感のある地元企業です。取引先も自動車、電機メーカーを中心に幅広く、特に電池の液漏れ防止用部品(ガスケット)では60~70%の国内シェアーを有する。創業時にはエアゾールのノズルは、ほぼ100%米国産の径0.5mmが市場を押さえていたが、同社創業者が径0.3mmの開発と量産化に成功し、一躍脚光を浴びることになる。液体が飛び散るイメージから霧状に噴射するように改善したのである。このことからも同社は独自の技術で一歩先を行く企業となっている。
 精密プラスチックの成型加工(射出成型)では、金型技術が製品を開発する上で重要なキーワードとなるが、同社は自前で金型工場を有し、顧客の多種多様な注文にも応える強みを持つ。
 また、国内3工場のほか海外にも3工場(米国、タイ、インドネシア)を保有し、現地の自動車産業他に部品を供給している。ローカルコンテンツ規制(海外進出した企業が現地で生産する場合に課せられる原材料や部品の現地調達のこと。自国産業育成のために採られる制約)によるやむを得ない進出だったのかもしれないが、同社の経営にとって国際化は大きな経験になっている。
 海外の3工場はいずれも宮田さんが開設したもので、それらの苦労話も講義の中で披露されました。「作業中にラジオで音楽を聞き、しまいには踊りだす始末・・・もう理解できなかった」と。やはり、現地の歴史や文化などを理解しないと現地社員の行動は理解できない。
 人材募集においても年齢差別やハンディキャップ差別、人種差別・性差別など国によってはかなりセンシティブで、募集チラシの文言一つをとっても違反行為になりかねない。国内での募集と異なり神経を使うと。
 その他、①ローカルコンテンツ制の導入(海外進出の契機)、②金融ビッグバンによる金融自由化(リストラによるコスト削減)③ホリエモンと村上ファンド(もの言う株主の存在)④リーマンショック⑤東日本大震災⑥アベノミクス⑦働き方改革などを事例として、経営にインパクトを与える経済的、社会的、自然的な変動についての説明がありました。
 このような環境の大きな変動は、経営の在り方を180度転換させる要因になり、また売上の多くを失うなど、経営の大きな舵取りを余儀なくされたものと思われます。   
 時間があれば、それぞれの事件に遭遇した時にどのようなインパクトがあり、どのように経営の舵取りを行い危機から脱出したのかについて質疑を行いたかったのですが、終了時間となったのが残念でした。