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お知らせ

2019.06.28

『地域企業講座』第11回目は6月26日(水)に開催しました

『地域企業講座』第11回目は626日(水)に開催しました。

 今回は株式会社ピアライフ代表取締役社長永井茂一様にご登壇いただき、「中小企業経営者が果たす役割~何のために経営をするのか~」と題してご講義をいただきました。

永井さんの講義は情熱的で、説得力ある講義でした。現役の経営者や社会人などが聴いても心に響く深い内容だったと思います。

うわべの経営知識ではない、経験し培われた者だけにしか醸し出せない、本物の強さを感じました。現在は社員の多様性を重んじ、一人一人の個性に合わせた役割を見出し、会社全体の強みに変換する経営をされています。本人は意識していないと言われたが、「CSV(共有価値の創造)」「ダイバーシティ」「SDGs」など、現在、経営に要求されている今日的なキーワードが随所に見えました。

株式会社ピアライフは1990年の創業の不動産売買・賃貸仲介、リフォームなど不動産業で、社員数30名と同業他社と比較して規模は大きい地元の企業です。
 永井さんは自営業の長男として生まれました。当然、家業を継ぐものとして将来への危機感もなく「学生時代は勉強もしなかった。結局大学も中退し、実家の家業も8年で辞めて家出をして、僕は落ちこぼれだった」と自戒しておられます。また、家出先の滋賀県で不動産屋に就職するも、就職して間もなく親会社が経営破綻し、入社した会社も債務超過で立ち行かなくなっていた。本人が29歳の出来事であった。

永井さんは残った社員と赤字会社を引き受け社長になられたが、当時、経営の知識はおろか財務の知識もなかったため、債務超過の企業がどのような状況に置かれるかということもわからなかった。その当時の永井さんは「経営の意味を本当は知らなかった。お金を稼ぐ手段としか考えていなかった。」と。

当時の経営状況を振り返ってみると、顧客のクレームは頻発するし、従業員は次から次に辞めてしまう。経営者として絶望の縁にいた。辞める社員になぜ辞めるのか聞くと「やり甲斐が無い」と一言。それから社長は地元の中小企業経営者が会員の団体に入会し、積極的に勉強会にも参加し、経営の一からがむしゃらに学んだ。「経営者の役割」「経営理念」を徹底的に学んだと。

講義では、永井さんが培った経営理念、経営戦略(ランチェスター)、マーケティング、事業コンセプト、ビジョンの説明があった。それも表面的ではない実践している者の言葉で。

「お客様にとって不動産の取引は一生に一度あるかどうかの大きなイベントであり、大切な思い出となるもの、そのようなお客様の思いを大切にしたい」。同社の提供する価値は不動産というものの提供ではなく、顧客の人生の転機を喜びに変えるサービスである。

永井さんは企業団体の要職を歴任し、現在は若手経営者の指導者的、リーダー的存在である。講義を聴いて、人生のどん底を経験し、しかも、その境遇に萎えることなく、苦労を惜しまず自らの使命を全うする。その先に見えるのが同社経営の本質であるように思った。